起業のリソースは「自分という財産」

せや さん

美容師としてキャリアをスタートし、リフレクソロジーやアロマテラビーの資格も取得するなど、長年にわたって美容と健康に関する仕事をしてきた「せや」さん。現在はリラグゼーションを提供するセラピストとして活動しながら、オリジナルブランドの化粧品の販売も手がけています。

シングルマザーとしてお金や将来に対する不安を抱えながら、自身で立ち上げた事業をどうやって軌道に乗せるか悩んでいたときに出会ったのがグラミン日本でした。
「日本シングルマザー支援協会の相談会で、起業や収入アップを支援する仕組みがあると知り、思い切って参加することにしたんです」
心と身体をほぐして誰かを笑顔にすることには自信があったものの、事業計画や資金計画は大の苦手で、ビジネスとしての限界を感じていたというせやさん。
「頭のなかであれこれ考えては、あれもこれもダメ、私にはどうしてもできない」と思い込んでいたと言います。

それが、お金の使い方や起業のための金融を受けたり、5人一組の互助グループで毎週ミーティングを行って助け合ううちに、「自分が持っている“自分”という財産をかたちにする」という目標が明確になっていきました。
これまでのキャリアを振り返りながらスキルを掘り起こすと同時に、今後の事業プランについてグラミン日本のサポーターや同じグループのメンバーからフィードバックをもらう。これを何度も繰り返すうちにどんどん自信が湧いていったのです。

グラミン日本が提供するマイクロファイナンスにより、低利・無担保の少額融資を受けたせやさん。歯科医院とコラボしたリラグゼーションメニューの開発や、東洋医学と美容の関連について研究するなど、今も前進を続けています。
「それまで生きてきた歴史を誇りに思い、自分がこれからすることに信念を持つ。これが今の私が大切にしている価値観です。日本シングルマザー支援協会やグラミン日本との出会いがなかったら、私は埋もれたままだったかもしれません」