沖縄県で、小中学生2人の男の子を育てるシングルマザー、大城彩夏さん。子供たちの将来のためにもお金を稼ぐと決めて転職するも、お迎えも習い事もを実家の両親に任せっきりになり、育児と仕事のバランスが取れないことに悩む日々。
子供との時間を大事にしながら、かつ経済的にも余裕がある状態をなんとか作りたい。悶々としていた頃に偶然、グラミン日本に出会いました。そこから経験を積み、今ではグラミン日本の広報の仕事を、業務委託として受けています。
明るい現在の大城さんからは想像できない、自信がなく人前に出るのも嫌だった日々から、今までどんな挑戦をしてきたのか、お話を伺いました。

人と会うのも、話すのも嫌だった
以前から勤めている事務の仕事に加え、副業としてグラミン日本でSNS広報の仕事にも取り組む大城さん。ミーティング等ではいつも明るく前向きに報告や議論を行っていますが、その昔は様子が違ったそう。
「自分に自信がなかった。私なんて、何もできない、と思っていました。人と会うのもこうやって人前で話すのも嫌だった。とにかく内に閉じこもっていました」
「こんなに変われた人がいるんだ!」
ある日、グラミン日本や自治体などが協力して行っていたデジタル人材育成プログラム「でじたる女子プロジェクト」の取り組みがニュースで流れてきました。県内で本プロジェクトを通じてスキルアップした先輩シングルマザーの存在を知ることに。「こんな人がいるんだ、いいな、私の住む地域でもやらないかな」
そう思っていた矢先、地元誌で「でじたる女子プロジェクト」が自分の住む地域でも展開されることを知りました。「これしかない!」と藁をも縋る思いですぐにエントリーしました。準備の甲斐もあり、無事にプロジェクトに参加できることが決まりました。
手を挙げてはみたものの、いざキックオフにいこうとすると…
ついに参加が決まったプロジェクト。しかし、キックオフイベントが近づくとまた不安が募ってきます。「キックオフに行きたくない」とプログラム担当者に相談するほど悩んでいたそうです。
「絶対に大丈夫だから、来てね」という声を信じて、なんとかキックオフの会場に向かうことにしましたが、その道中もずっと「嫌だな、お腹も痛くなってきた」と思っていました。
ただ「ここで人生を変えなきゃ」その思いでなんとか自分を奮い立たせ、でじたる女子プロジェクトでの活動を正式に開始しました。
大きな支えになった、仲間との出会い
これまで経験したことがないPC作業、必要なインプットも多く、本業と並行しながらプログラムを進めていくことは、かなり根気のいる日々でした。
当時まだ下の子は寝かしつけが必要な時期。これまでは寝かしつけてそのまま添い寝で寝ていたところ、「勉強を進めなきゃ!」という思いで、寝ないように気を張り、お子様が寝てから勉強に戻る、という生活が続きました。
大変な日々を過ごす中、プロジェクトの参加メンバーを見渡すと、同じようにシングルで本業の仕事と子育てに対応しながら、さらに勉強にも取り組む方がいました。「今起きてる?やってる?」「ここで詰まってるんだけど」と毎晩励まし合い支え合いました。
無事に卒業後は、身につけたスキルを活かして新しい副業を始め、収入が増やせたというプラスに加え、大変なプログラムを乗り越えられたことで、気持ちも前向きに変わりました。

グラミン日本ではプログラム修了者が仕事を獲得する際に「実践経験」の有無がハードルになる実態を踏まえ、実践経験を積む場所としてBPOのフィールドを用意しています。
大城さんもこれを利用し、でじたる女子でのリスキリングを終えてから初めて応募した業務委託案件は、とある企業様のパワーポイント作成の仕事でした。作業量が多く求められる品質も高かったため大変でしたが、でじたる女子で一緒に学んだ仲間と3人で励ましあいながらなんとか乗り越え、最後成果物をまとめて納品した時には、涙が出そうなほどになったと言います。(参考:https://note.com/grameennippon/n/n8a6f5415102f)
このとき共同で業務にあたったシングルマザーの仲間とは「それぞれの強みを生かして様々な業務を請け負える会社を、一緒に立ち上げたいよね」とも話し合っているそうです。

子供との時間も大事にしながら、収入を増やせる
現在、業務を受託しているグラミン日本のSNS発信も過去には経験したことのない業務でしたが、パワーポイント作成の案件を乗り越えた自信もあり、「なんとかできる」と手を挙げるに至りました。
過去、収入を増やすために転職をした際には、子供との時間が全然取れないことに悩み、長く続かなかったそうです。しかし現在の副業は、場所や時間を問わずに働けるため、家で子供の学校の話を聴きながら手を動かす、のような働き方もできています。
お仕事を頑張るママの姿を間近でみるようになったことで、小学生のお子さんにも変化が。自分でお洗濯をたたむなど積極的にお手伝いをするようになったり、「ママって今どんなことしてるの?」という会話が生まれるようになったり、家族の結束がより強くなった、と嬉しそうに教えてくださいました。